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パリオリンピック女子ボクサーのリン・ユーティンの出場資格を巡り、J.K.ローリングの発言に台湾中が反発! 『ハリー・ポッター』ファンもボイコットする事態に

J.K.ローリングと、リン・ユーティン

J.K.ローリングと、リン・ユーティン

Komugi Yamazaki

『ハリー・ポッター』の著者で知られるJ.K.ローリングが、オリンピックのボクシングを巡る論争に対し意見を表明したことで、台湾では政府関係者や市民が彼女を激しく非難している。TIME誌などが伝えている。

現在開催中のパリオリンピックのボクシング競技において、台湾代表のリン・ユーティンとアルジェリア代表のイマネ・ケリフの資格が疑問視されている。彼女たちが競技上の優位性を得るために「女性のふり」をしていると主張する評論家も存在するが、両者は生まれたときから女性として認識されており、国際ボクシングイベントや以前のオリンピックで女性と対戦し、敗北している。

近年、トランスジェンダー問題について歯に衣着せぬ意見を述べ、そのことでファンや大物スターたちからしばしば批判を受けているJ.K.ローリングだが、今週初めにX(旧Twitter)で、リンとケリフを巡る論争についてのガーディアンの記事をシェアし、「この狂気を終わらせるためには何が必要なのか?女性ボクサーが人生を変えるケガを負うこと? 女性ボクサーが死亡すること?」と投稿した。

政治家やジャーナリストがローリングに対して批判を展開し、さらに一部のファンからはJ.K.ローリングが作者であることから『ハリー・ポッター』に関連する製品をボイコットするとの声も出ている。SNSでは、激しい議論の中心に台湾の女子ボクサー、リン・ユーティンを擁護する声が多いようだ。

これまでのローリングのトランスジェンダー問題についてのコメントは、アジアの中でもLGBTQ問題に関して比較的に躍進的な台湾でも、あまり大きな影響を与えていなかったようだが、今回のこのコメントには台湾社会が強い反発を見せている。

台湾の国営新聞「自由時報」は「トランスジェンダー問題を批判するのは結構だが、リン・ユーティンは全くトランスジェンダーではない!」「J.K.ローリングがこれを区別できないのであれば、彼女は小説を書くことに集中するべきだ!」と、Xに投稿している。

また、台湾の新聞「聯合新聞」は、現在のオリンピックボクシング論争を「誤解されたトランスジェンダー問題」とし、「J.K.ローリングも誤解している」と述べている。類似の見出しやテレビニュースも広まっている。

このような問題が巻き起こった原因は、去年のボクシング世界選手権にある。彼女たちは性別テストを受けた際に、XY染色体(男性が持つ組み合わせの染色体)を持っていたことから、国際ボクシング協会(IBA)から失格処分を受けていた。

しかし、台湾の政府関係者やメディア、一般市民は、リンが常に女性として認識されていると強調し、国際オリンピック委員会(IOC)は、リンとケリフが女性として引き続き競技する資格があると繰り返し主張している。

IOC(国際オリンピック委員会)は「これらの2人の選手はIBAの突然で恣意的(しいてき)な決定によって被害を受けた… 適正な手続きがなかった」「すべての人には差別なくスポーツをする権利がある」と声明で述べている。

リン自身は、パリで記者に対し、この論争からの影響はないと語っている。リンは「私たちの能力を恐れて問題を相手側が作り出していると解釈できる。彼らが私を恐れれば恐れるほど、ボクシングのリングでより良いパフォーマンスを発揮する」と述べている。

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