ウィリアム皇太子、納税額を非公表に! 父親チャールズ国王の30年にわたる伝統を破る王室の財務の透明性に関する議論を引き起こすことに
イギリス王室のウィリアム皇太子は、2023~2024年度の納税額を公表しないことに決めた。これは、30年以上にわたり税金を公開してきた父親のチャールズ国王の伝統から逸脱するものである。
7月24日、2023~2024年度の会計年度の収入を公表したウィリアム皇太子。チャールズ国王が2022年9月に王位を継承した際、次期王位継承者となり10億ドル以上(約1537億円)の価値があるとされるコーンウォール公領を相続した。
この資産に加え、3人の子どもの父親でもあるウィリアム皇太子は、コーンウォール公の称号を授かった。収入はこのコーンウォール公領から得たとされ、2,360万ポンド(約47億円)となっている。
【動画】ウィリアム皇太子がコーンウォール公になって初めてコーンウォール公領に滞在した時の様子
この資産に対する所得税や法人税の支払いが法的には免除されているものの、ウィリアム皇太子は家計費を控除した後、標準的な英国の税率で納税したとされている。 父親の戴冠にともない、会計年度途中でコーンウォール公領を相続したため、皇太子としての1年間の収入が明らかになった最初の年でもあった。
ウィリアム皇太子は納税に関しては詳細を公表しないことを選択し、家計費や税金の詳細を公開してきた父親とは異なる姿勢を示した。
チャールズ国王は、1993年から自主的にコーンウォール公領の収入に対する税金を支払い、2022年には約589万ポンド(約10億円)を納めたということなど、詳細をこれまで公開してきた。一方、ウィリアム皇太子は財務情報をよりプライベートに扱うという決定を下し、この決定が王室の財務の透明性に関する議論を引き起こしているという。
コーンウォール公領は、環境保護、メンタルヘルス、違法野生生物取引の撲滅、ホームレス支援などをライフワークとするウィリアム皇太子の管理の下で引き続き様々な王室活動に資金を提供し、個人的な収入源としても機能している。