『ANORA アノーラ』、第97回アカデミー賞を席巻! 作品賞含む最多5冠、ショーン・ベイカー監督は史上初の一夜4冠達成

ショーン・ベイカー監督
映画『ANORA アノーラ』が、「第97回アカデミー賞」で最高栄誉である作品賞を獲得し、監督のショーン・ベイカーは一夜で4つの賞を受賞するという歴史的な快挙を成し遂げた。
ショーン・ベイカー監督は作品賞に加え、監督賞、脚本賞、編集賞も獲得。一人の映画製作者が同じ年に同じ作品で4つのオスカーを獲得するのは、アカデミー賞の歴史上初めてのことだ。1953年にウォルト・ディズニーが一晩で4つのアカデミー賞を受賞したことがあったが、それは4つの異なる作品での受賞だったという。
【動画】監督賞を受賞したショーン・ベイカーの受賞スピーチ
映画『ANORA アノーラ』は、ストリッパーの女性アノーラ(演:マイキー・マディソン)が、ロシア人の御曹司イヴァン(演:マーク・エイデルシュテイン)と出会い結婚するも、騒動に巻き込まれていくという物語で、彼女の人生の変化とその裏に隠された複雑な感情を繊細に描写している。本作は昨年、「第77回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールを受賞し、その後も各映画祭で高い評価を得てきた。
【動画】映画『ANORA アノーラ』、見事作品賞受賞!
【動画】『ANORA アノーラ』予告編
ショーン・ベイカー監督は、これまで『タンジェリン』(2015)や『フロリダ・プロジェクト』(2017)などのインディペンデント映画を製作してきたことで知られており、社会の周縁に生きる人々の物語を描くことを得意としてきた。今回の受賞により、彼のキャリアは新たな高みに達したと言える。
『ANORA アノーラ』の製作費は約600万ドル(約9億円)と比較的低予算ながら、現在までに約4000万ドル(約60億円)の興行収入を記録している。この成功により、インディペンデント映画としては異例の注目を集めることとなった。
『ANORA アノーラ』は、作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、編集賞の最多5部門を制し、今年のアカデミー賞を象徴する作品となった。





